ヒートショック – 2023年秋号
ヒートショックとは?
ヒートショックとは、急激な温度変化によって体が受けるストレスのことを指します。特に冷えた体を急激に温める行為、例えば寒い外から室内に入るときや、冷えた体に熱いお湯を浴びるときなどに起こる現象として知られています。予兆もなく誰でもヒートショックを起こす可能性があります。特に家の北側に位置することの多いトイレでのヒートショックも報告されていて、一人になる時間に起こりやすいことから注意が必要です。
ヒートショックのメカニズム
ヒートショック時には、体の温度調節機能が乱れることで血圧が急激に変動する可能性があります。このため、特に高血圧や心疾患、糖尿病のリスクがある高齢者などに多い傾向があります。
急な温度変化によって、血管が急激に収縮したり拡張したりすることで、心臓への負担が増加し、この変動が原因で、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる可能性も指摘されています。
ヒートショックのリスク
特に冬季は、外の気温と室温の差が大きく、ヒートショックを引き起こしやすい環境となっています。また、温泉やお風呂に入る際にも注意が必要です。冷えた体を急に温めることで、体の温度調節が追いつかずにヒートショックを起こすリスクが高まります。
ヒートショックが起きやすい場所(一例)
ヒートショックを防ぐための対策
1.室内の温度調節
室内の温度は適切に保つことが重要です。冬季は暖房を適度に使用し、廊下や脱衣所も含めて室温の変動を抑えるよう心掛けましょう。
2.入浴時の注意
お風呂に入る際は、まずは足や手から体を慣らしてから全身を浸けると良いです。また、湯温も38-40度くらいのぬるめのお湯でゆっくり浸かるようにしましょう。
3.服装
外出時は、温度変化に対応できるような重ね着をするなど、適切な服装を心掛けることで体温調節をサポートできます。
4.定期的な健康チェック
特に高齢者や持病を持つ方は、定期的な健康チェックを受けることでリスクを低減できます。スマートウォッチの機能を活用する、血圧を測る習慣をつけるなどもリスク軽減に効果的です。
ヒートショックは、日常生活の中で予期せずに発生します。しかし、日常の生活習慣を少し工夫することで、そのリスクを大きく防ぐことができます。適切な対策を心掛けることで、春を迎えましょう。